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子宮筋腫とは
子宮筋腫とは、良性の腫瘍です。子宮筋腫の症状は、位置や大きさにより、症状も様々です。
子宮は、ニワトリの卵ほどの大きさで、洋梨(西洋梨)を逆さにして少し平たくしたような形です。骨盤のほぼ中央に位置し、前側の膀胱と、後ろ側の直腸で挟まれています。
子宮の上部は、左右の卵管に通じ、下部は子宮口と呼ばれ、膣に通じています。子宮は、次のように、子宮内腔と呼ばれる空間と、3つの層により覆われています。
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子宮筋腫とは、子宮の中でも、子宮筋層の平滑筋の細胞にできる、良性の丸い腫瘍です。同時に数個から数十個できる場合は「多発性子宮筋腫」といいます。
子宮筋腫は、白っぽい色をしていて、手触りは硬いゴムのような感じなので、見ることができない状態でもあっても、触ると分かることがあります。
子宮筋腫は、35~50歳の女性に多く見られ、特に40代の女性が最も多いです。子宮筋腫のできる確率は25~30%(4人に1人)で、小さい筋腫まで含めると、30歳以上の女性の4人に3人は子宮筋腫があるとも言われています。また、母親が子宮筋腫の場合、本人が子宮筋腫になる可能性も高くなります。
子宮筋腫ができる原因は、まだはっきりとは分かっていませんが、元々は一つであった筋腫細胞が、なんらかの原因で増殖した腫瘍であると考えられています。一方、子宮筋腫が大きくなる原因についてはある程度分かっており、女性ホルモンであるエストロゲンやプロゲステロンが、細胞の成長因子を刺激するためだと言われています。そのため、閉経後は、子宮筋腫は増大せず、縮小します。
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子宮筋腫の種類
子宮筋腫の種類は、子宮筋腫のできる場所により、次のような割合になります。
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また、子宮筋腫には、子宮の層のどの部分にまで飛び出しているかで、次のような種類もあります。
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「漿膜下筋腫」は、子宮の一番外側の層である子宮漿膜の近くで大きくなった子宮筋腫で、子宮漿膜よりさらに外側にまで飛び出してしまった子宮筋腫です。
「筋層内筋腫」は、子宮筋層の中だけで大きくなっている子宮筋腫で、外側や内側に飛び出していない子宮筋腫です。
「粘膜下筋腫」は、子宮の一番内側の層である子宮内膜と接している子宮筋腫で、子宮の空間である子宮内腔にまで飛び出してしまった子宮筋腫です。子宮筋腫の5%が、粘膜下筋腫で、大量出血の原因となります。
「粘膜下筋腫」の中でも特に「筋腫分娩」と呼ばれるものは、有茎状になっており、さらに子宮口や膣内にまで降りてきている状態です。
筋腫は、放っておくと変性していき、次のような続発性変化が起こります。
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「硝子化」は、出血や壊死などの血行障害が起きたあと、筋腫の繊維組織が硬くなる症状です。
この他にも、子宮筋腫ではなく、悪性の「肉腫」である可能性もあるため、急激に大きくなってきた場合や、閉経後でも増大する場合は、病院で検査を受けるようにしましょう。
子宮筋腫は、不妊の原因になることもありますが、治療すれば治る病気です。自宅でも、子宮筋腫の痛みの軽減の訓練をしたい方は、『自宅で改善する魔法の方法』もチェックしてみるといいかもしれません。